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2011年11月 3日 (木)

新しい「豊かさ」の指標

 GNH(国民総幸福量)という言葉を聞いたことがありますでしょうか。これは1972年にブータンの国王が考案した「豊かさ」の指標で、現在では様々な国で算出され、比較されるようになるほど広く用いられています。「国民全体の幸福度」を示す尺度と言った方が正確な説明になりますが、先程「豊かさ」という言葉をカッコ付きで用いたのには意図があります。これまで、豊かさという言葉が持つ意味は、GDPで示されるような経済的・物質的なものに限られてきました。しかし、「経済的に発展している国の人々が必ずしも幸せそうではない」という漠然とした感覚は多くの人が感じているのではないでしょうか。実際この国でも、経済大国であるにも関わらず年間3万人以上の自殺者が出るという異様な状況があります。そこで、豊かさという言葉の意味を広げ、この国が目指すべき指針を変えていきたいと思ったのです。

 GNHについて詳しく知りたい方は、こちらのブログをお読みください。GNHという指標が生まれるまでの経緯が丁寧に解説されています。

ブータンが目指すGNH(国民総幸福量)

 特に重要だと思われる部分を引用しておきます。

豊かさと幸せを同一視するこの考え方こそが間違いの元だと、2000~2500年前の哲学者たちから、マハトマ・ガンジーやダライ・ラマのような現代の聖人たちまで、口をそろえて言ってきた。

1968年のアメリカ大統領選のキャンペーン・スピーチで、ロバート・ケネディは、世界一であるアメリカのGNPの中に何が含まれ、何が含まれていないか考えてみようと呼びかけていた。例えば、戦争で使われる武器や爆弾はGNPに計算されるが、子供たちの健康や人々の思いやりは勘定されない。「つまり、GNPの中から、私たちの生きがいがスッポリと抜け落ちている」と。

なるほど、経済的な豊かさと幸福は一致しないという感覚は特に新しいものではないということがよくわかりますね。このGNH(国民総幸福量)という指標の存在は「お金より大切なものがある!」という言葉がもはや綺麗事ではないということを私たちに気づかせてくれます。

 また、そもそもGDPやGNPは経済的な豊かさを正確に表すものですらないという批判もあります。というのも、それらは何を経済活動に含めるかによって変動してしまうからです。例えば、家事労働に対して賃金を支払い、それを給与所得として扱った場合には、その金額もGDPやGNPに含まれることになります。なるほど!それでは来年度から学校で生徒に配るプリントはすべて一枚100円として代金を徴収しましょう!これを全国の学校で行い、家事労働もペイドワークにしてしまえばものすごい経済成長が見込めるでしょうね。GDPやGNPは案外いい加減なものなのです。

 さて、それではどの国でもGNHを最大化させるような政策をとるようになればいいではないかと思ってしまいそうですが、事態はそう単純ではないようです。というのも、生活水準もGNHを構成する重要な要素の一つであり、経済的な国際競争力も無視できないのです。また、そもそもGNHは国民の主観的な幸福感を便宜的に数値化しているだけであり、単純に比較することも難しいのです。例えば、ある人が自分の力だけではどうしても解決できない困難を抱えた場合、自分は幸せなんだと思いこもうとする心理が防衛的に働くこともあります。なので、主観的な幸福感だけで、その国の国民が本当に幸せかどうかを計るのはある意味では危険と言えます。

 そこで、GNPでもGNHでもない新たな「豊かさ」の指標はないものかと考えました。それはやはり数値に置き換えることができ、客観的な比較が可能なものが望ましい。そうして私が浅知恵を絞って思いついた指標がこちら。

 可処分所得×可処分時間

 単純に「自由に使える時間が多いほうが、少ないより幸せだよな」と考えた結果なのですが、いかがでしょう。自分ではなかなかイケてると思うのですが。どちらも元々数字なので比較も簡単です。ただ、注意が必要なのは可処分時間の算出方法ですね。よく日本の労働時間は長いと、他の国と比較して言われますが、それにはサービス残業の時間が含まれていないことが多くあります。国民の生活の実態を正確に反映したデータがあれば、有効に使える指標になると思うのですが、みなさんはどうお考えでしょうか。せっかくコメント欄もあるので、ご意見どしどし募集します。

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コメント

失業率があがると、それは可処分時間に反映されちゃうかも。
どうしよう。 

生産年齢人口の可処分時間の平均×生産年齢人口の可処分所得の平均=豊かさ、としてしまうとそうなりますね。
なので、範囲を職を得ている人に限るか、

ある1人の可処分時間×可処分所得を平均化したものにすれば、正確に豊かさを示すものになるのではないでしょうか。

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